【あなたも無呼吸?】スクリーン無呼吸症候群とは
パソコンやスマホの画面を見ていたら、ふと呼吸が止まっていたという経験はありませんか?
それはもしかしたら「スクリーン無呼吸症候群」かもしれません。
医学用語ではありませんが、私たち現代人の呼吸習慣を言い表す、ひとつのリアルな現象です。
SNSをスクロールしながら、動画に見入って、仕事のメールを集中して打っているとき。
気がつけば、呼吸はとても浅くなっていたり、あるいはほんの数秒、止まっていたりすることがあります。
この無自覚な「浅い・止まった呼吸」は、知らず知らずのうちに私たちの心身に影響を与えているかも知れません。
疲れがとれにくい、集中力が続かない、なんとなくイライラする…。
それは、体に酸素が行き渡っていないサインかもしれません。
【呼吸の力】心と体を整えるシンプルな鍵
日常の中で「意識的に呼吸している時間」はどれくらいあるでしょうか。
呼吸の面白いところは、「無意識にしていること」なのに、「意識すれば変えられる」こと。
それは、自律神経に直接アプローチできる数少ない手段でもあります。
ヨガやマインドフルネスで「呼吸」をに意識を向けるのにはそういった理由もあります。
たとえば、深くゆっくりとした呼吸をすると、副交感神経が働いて心が落ち着いていきます。
逆に、緊張や不安のときは呼吸が浅くなり、交感神経が優位になります。
つまり、呼吸を変えることで、感情や身体の状態にも変化が起こります。
ストレスを感じたとき、集中したいとき、眠れない夜にも。
「呼吸を整える」というシンプルな行為が、体と心を整えることつながります。
3分のボックス呼吸法
そんな呼吸の力を活かすために、今日から実践できるのが「ボックス呼吸法(Box Breathing)」です。
この呼吸法は、アスリートや軍の訓練にも取り入れられているほど、効果と再現性のあるシンプルな方法。
やり方は以下の通りです:
この「吸う→止める→吐く→止める」の“正方形”のリズムを繰り返すことから「ボックス呼吸」と呼ばれます。
1回につき数分行うだけでも、心拍や思考が落ち着き、集中力が高まる感覚を得られるでしょう。
仕事の前、プレゼンの前、人と会う前、眠る前。たった3分でも、この呼吸法を取り入れることで、体と心のチューニングがしやすくなります。
「一息つく」は、体の声を聞くということかもしれない
スクリーンに向かって集中しているとき、呼吸への意識は、どこかへ追いやられてしまいます。
浅くなっていても、止まっていても、私たちは気づかないまま過ごしてしまうことがあります。
だからこそ、「一息つく」という言葉は、体が発する小さなサインに耳を傾けるきっかけになるのだと思います。
昔の人たちは、「息を整えることが気持ちを整えること」だと、肌で知っていた。
だからこそ、そんな自分との向き合い方を「一息つく」という言葉で表現していたのかもしれません。
ほんの少しでも余裕があれば、今日のどこかで、一息だけついてみてください。