自由であること

先日建築家の安藤忠雄氏のインタビューをTVで見ました。

彼の仕事のモチベーションの一つにこの「自由な考え」というのがあって、改めて今の時代、
この言葉への不毛さを感じたのが、今回のテーマ選択の動機となりました。

また例によって横道から。

仕事上、よく「プレゼンテーション」という言葉や、実際の機会にぶつかります。
Presentation と書くと、勿論関連語に present がすぐ浮かびます。
つまり、「提案」と「贈り物」は、言葉の幹が同じなのだということです。
面白いのは、この言葉の持っている奥行の広さ。

普段、一番使われるのは、「出席」であり、「贈与」であり、また「提案」であったりしますが、
present arms! と言えば、「捧げ銃!」でもあったりします。
また、近しい人への贈り物は、「プレセント」ですが、多少形式ばった時は、
「ギフト」を使うようです。(また余談!)

仕事での「提案」に大切なことは、相手の注目を集める為の「独自性」のあるものです。

昔、有名なコピーライターが、割りばしの袋にたった一言書いて、
クライアントを驚愕させたこともあったようですが、

これが採用されて、その企業はそのコピーで、確かなブランドを確立出来たそうです。
つまり、どのような作業や行動や企画も、決して「決まり切ったパターン」は
ないのです。

安藤さんが番組の中で言っていたのは、この「決まった」ことからの脱却でした。

つまり、違った発想の中でしか斬新なものは生まれないということ。
彼の代表作品である「光の協会」のように、日差しの助けを借りてそこに
温かな十字架が現れるような建築は、これまで誰も考え付かなかった表現でしょう。

今、電車に乗ると、間違いなく10人に7人が、スマフォ画面に見入っているのは、
この対極にある現象なのではないかと思ったりします。
それはそれで、時代の情報源でしょうから、良いのですが、「みんな一緒」と言う点だけが気がかりで、
初めに書いた「不毛」感をもってしまうのですが、どうでしょうか。

以前書いた「ザッポス」の顧客対応なども正に「自由」な仕組みが
企業の特徴付けとなり、急速な支持を得たのだと思います。


来るべき新年にはこの「自由さ」を楽しみたいと願っています。

と言うわけで、 We wish you a Happy New Year!  
来年も宜しくお願いします。

英語での簡単な表現では、A はなくて、Happy New Year が正解だそうです。